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退職前後で変わる「お金」の整理:年金・健康保険・税金

退職を境に、お金まわりの仕組みが一気に変わります。年金・健康保険・税金・雇用保険──いずれも会社が天引き・代行してくれていたものが、退職後は自分で手続きする必要があります。「何が、いつ、どう変わるのか」を退職前に整理しておかないと、想定外の出費や手続き漏れで損をすることに。本記事では、退職前後で変わるお金の全体像を、退職給付金 比較メディア編集部が分かりやすくマップ化しました。

1. 退職前後で変わる「お金」全体像

在職中は、給与から自動的に差し引かれていた各種支払いが、退職後は自分で管理することになります。

項目在職中退職後
年金厚生年金(給与天引き)国民年金または被扶養配偶者
健康保険会社の健康保険(給与天引き)任意継続 / 国民健康保険 / 被扶養者
住民税特別徴収(給与天引き)普通徴収(自分で納付)
所得税源泉徴収+年末調整確定申告
雇用保険加入(給与天引き)失業給付の受給対象

⚠️ 退職翌日から14日以内が勝負。健康保険切替・国民年金切替の手続きは、退職翌日から14日以内が原則。期限を過ぎても手続きは可能ですが、無保険期間が発生したり保険料の遡及納付が必要になったりします。

2. 年金:厚生年金 → 国民年金(または被扶養配偶者)

60歳未満の方は、退職と同時に厚生年金から外れます。次の選択肢のいずれかに切り替える必要があります。

選択肢対象保険料負担
国民年金(第1号被保険者)自営業・無職・失業者など月額約17,000円
第3号被保険者会社員の配偶者の被扶養者負担なし
新会社で厚生年金加入転職した場合新会社が手続き

払えない場合は必ず「免除・猶予」を申請。退職で収入が減って国民年金保険料が払えない場合、市区町村役所で失業者向けの特例免除を申請できます。本人所得を0円とみなして判定してくれるため、前年収入が高くても通る可能性が高いです。未納の放置は絶対NG。

3. 健康保険:3つの選択肢から選ぶ

退職後の健康保険は、3つの選択肢から1つを選ぶ必要があります。

選択肢保険料申請期限
① 任意継続在職時の約2倍(上限あり)退職翌日から20日以内
② 国民健康保険前年所得+世帯人数で変動退職翌日から14日以内
③ 家族の被扶養者0円事実発生日から速やかに

どの選択肢が最も安いかは、退職前の収入・家族構成・住んでいる自治体によって異なります。退職前に複数の試算を取って比較するのが賢明です。

4. 住民税:特別徴収 → 普通徴収

住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、退職した翌年も前年(在職中)の所得ベースで税金が発生し続けます。

退職時期で扱いが変わる

退職時期住民税の取り扱い
1〜5月退職退職月の給与・退職金から一括徴収
6〜12月退職退職月までは天引き、それ以降は普通徴収に切替

⚠️ 「翌年の住民税」を予算に組み込む。退職翌年の住民税は、無収入でも前年所得ベースで発生する大きな出費。年収500万円の方なら年間30万円超の負担になります。退職前から「翌年の住民税分」を貯蓄しておくことが、家計を守る鉄則です。

5. 所得税:年末調整 → 確定申告

在職中は会社が年末調整してくれていた所得税。退職後は自分で確定申告する必要があります。

確定申告が必要な主なケース

  • 退職した年の所得を年末調整できなかった(年の途中で退職して再就職していない)
  • 退職金の「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった
  • 失業給付以外の所得(副業・投資等)がある
  • 医療費控除・住宅ローン控除等を申請したい

退職した年は確定申告で還付の可能性大。退職して年の途中で無職になった場合、源泉徴収された所得税が「年間所得に対して払いすぎ」になっていることが多く、確定申告で還付金が戻ってくるケースが多数。確定申告の手間を惜しまないこと。

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6. 雇用保険:失業給付の申請

在職中は加入者として保険料を払っていた雇用保険。退職後は、その保険料の見返りとして失業給付の受給資格が得られます。

失業給付の申請の流れ

  1. 退職翌日から10〜14日で会社から離職票が到着
  2. ハローワークで求職申し込み・受給資格決定
  3. 7日間の待期期間
  4. 自己都合退職は原則2ヶ月の給付制限
  5. 初回認定日で求職活動実績を確認・給付開始

支給額は離職前賃金の50〜80%、支給日数は被保険者期間・年齢・離職理由により90〜330日

7. 退職金にかかる税金

退職金は退職所得として、給与所得とは別の税計算が行われます。

退職所得の3つの優遇

  • 退職所得控除:勤続年数に応じた控除(勤続20年で800万円、30年で1,500万円)
  • 2分の1課税:控除後の金額の半分のみが課税対象
  • 分離課税:他の所得と合算せず単独で税額計算

⚠️ 「退職所得の受給に関する申告書」を必ず提出。この申告書を会社に提出しないと、上記の優遇が一切適用されず、退職金の20.42%が問答無用で源泉徴収されます。確定申告で取り戻せますが、何ヶ月か手元から消える形になるため、必ず提出を。

8. 退職翌年の家計シミュレーション

退職翌年の収支を、年収500万円・40歳・配偶者と子1人の世帯でシミュレーションしてみましょう。

退職翌年の支出(年額)

項目年額目安
国民年金保険料(夫婦2人分)約42万円
国民健康保険料約30〜50万円
住民税約30万円
生活費(家賃・食費・光熱費等)約240万円
合計約342〜362万円

退職翌年の収入

  • 失業給付:90〜150日分(離職前賃金の50〜80%)
  • 退職金:勤続15年程度なら数百万円規模
  • 貯蓄の取り崩し

退職前から最低6ヶ月分の生活費を貯蓄。失業給付の受給開始は、自己都合退職の場合手続きから2ヶ月超。その間の生活費を貯蓄でカバーする必要があります。最低6ヶ月分、できれば1年分の貯蓄が安心の目安です。

9. 手続き漏れを防ぐタイムライン

退職前(〜退職日)

  • 退職金規程の確認、退職所得申告書の提出
  • 退職後の健康保険・年金の選択肢を試算
  • 会社からもらう書類リスト(離職票・源泉徴収票・健康保険資格喪失証明書)を確認

退職直後(〜2週間)

  • 健康保険切替(任意継続・国保・被扶養者のいずれか)
  • 国民年金切替(第1号 or 第3号)
  • 国民年金の特例免除申請(必要に応じて)

退職後1ヶ月以内

  • ハローワークで失業給付申請(離職票到着後)
  • 住民税の納付書を待つ
  • 傷病手当金の継続給付申請(労務不能な場合)

翌年2〜3月

  • 確定申告(必要に応じて)
  • 住民税の翌年度の通知を確認

10. よくある質問

Q: 退職金がない会社だったら確定申告は不要?

退職金がなくても、年の途中で退職した場合は確定申告で源泉徴収された所得税が還付される可能性があります。給与所得のみの方でも確定申告するメリットは大きいです。

Q: 失業給付は税金がかかる?

失業給付は非課税所得なので、所得税・住民税の対象になりません。確定申告で申告する必要もありません。

Q: 退職後、社会保険料は確定申告で控除できる?

はい、国民年金保険料・国民健康保険料は社会保険料控除の対象です。確定申告で全額が所得控除されるため、所得税・住民税が軽減されます。

Q: 任意継続と国保、どちらが安い?

一概には言えません。前年所得が高い方は任意継続が割安、家族の人数が多い方は任意継続、前年所得が低い方は国保が安いケースが多い傾向です。両方の試算を必ず取得して比較を。

11. 専門家への相談

相談先得意領域費用
ハローワーク失業給付の手続き無料
市区町村役所健康保険・年金・住民税無料
税務署所得税・確定申告無料
社会保険労務士個別ケースの整理事務所により異なる
退職給付金サポートサービス複数制度の横断整理サービスにより異なる

まとめ:退職前のお金整理が、退職後の安心を作る

  • 年金・健康保険・住民税・所得税・雇用保険・退職金──すべて退職後は自分で管理
  • 健康保険・年金は退職翌日から14〜20日以内に切替
  • 翌年の住民税を予算に必ず組み込む
  • 退職金の所得申告書は必ず提出
  • 失業給付の申請はハローワークで
  • 不安なら専門家・サポートサービスを活用

12. 退職時の「もらい忘れ」が多い制度TOP5

退職前後の手続きで「もらい忘れ」「申請漏れ」が多い制度を整理しました。

  1. 退職所得の受給に関する申告書:未提出だと退職金の20.42%源泉徴収
  2. 失業給付の受給期間延長申請:病気・育児等で働けない場合、延長申請しないと権利消失
  3. 国民年金の特例免除:失業者向けの本人所得0円判定特例
  4. 傷病手当金の継続給付:在職中の傷病手当金受給者は、退職後も継続給付可能
  5. 特定理由離職者・特定受給資格者の認定:自己都合扱いでも実態を申し立て可能

13. 退職給付金サポートサービスの活用

複数の制度を同時並行で進める必要があり、自分で全てを管理するのは大変です。そんなときに頼れるのが退職給付金サポートサービス

  • 失業給付・傷病手当金・健康保険・年金・税金などを横断的に整理
  • 社労士等の専門家が関与し、書類作成・代理申請をサポート
  • 無料相談を提供している業者が多い
  • 体調が悪い時・忙しい時の負担を大幅に減らせる

サービス選びは比較メディアで。退職給付金サポートサービスは業者によって料金・品質に大きな差があります。比較メディアで第三者目線の情報を入手してから選ぶのが安心。当メディアでも編集部による比較記事を提供しています。

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※ 本記事は一般的な解説であり、個別の受給可否・金額・手続きの判断を保証するものではありません。具体的な判断については、ハローワーク・年金事務所・税理士・社会保険労務士等の有資格専門家にご確認ください。記載内容は2026年6月時点の制度に基づきます。

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